ヴァーダイトの騒乱から10年。
人間という種を滅ぼそうとする強大な意志が 世界から消えてなお、人々の間から争いが消えることはなかった。
大陸の南方、リキストリアに、聖地と名の付く迷宮がある。その迷宮には、かつて「略奪王」と呼ばれ、 民の手によって追われた王が身を隠しているという。
王の失脚後、国威は衰え、不満を覚えた民の間からは、王の復権を望む声までが上がり始めていた。
王の復権を恐れる者は、その死の証明を欲し、多くの傭兵団を雇い聖地の探索を命じた。
ある傭兵団の一員に、一人の青年がいた。 戦争によって家族を失った青年にとって、幼い自分を保護し育ててくれた傭兵団は、第二の家族同然だった。
聖地に踏み込んだ傭兵団はあるとき、迷宮の罠にかかった。周囲を魔物に囲まれた傭兵団は混乱に陥りながらも撤退を図った。何とか逃れ出た青年は、深い傷の為に意識を失った。
青年が再び意識を取り戻した時には、1年もの歳月が経過していた。そして団が壊滅したこと、 わずかに生き残った者も町を去ったことを知った。
その後青年は町に出た際に、 傭兵団の生き残りとも亡霊ともつかない人物が 聖地を彷徨っていたという噂を耳にした。
かつての仲間が未だ彷徨っているという噂の真偽を確かめる為に青年は、再び聖地へ踏み込むことを決意した。

